2025.8.22 相続・遺言
相続放棄とは何ですか?
相続放棄とは、被相続人(亡くなった人)の借金が財産を明らかに上回っている場合などに、相続人がすべての相続権を放棄することを指します。
原則として、被相続人が亡くなったことを知ってから3ヶ月以内に、家庭裁判所に申し立てを行う必要があります(民法915条)。この3ヶ月の期間は**「熟慮期間」**と呼ばれ、相続人が財産の内容を調査し、相続するか放棄するかを慎重に判断するための時間です。
一度、相続放棄が完了すると、原則として撤回や取り消しはできません。そのため、熟慮期間中に十分に検討することが非常に重要です。
【注意】 相続放棄をしても、相続人が「祭祀承継者(さいししょうけいしゃ)」として、お墓や仏壇を管理したり、葬儀費用を負担したりする義務は残る場合があります。相続放棄が完了した後も、これらの義務については注意が必要です。